薬剤師×保育士のブログ 

薬剤師と保育士の両面を活かした内容の記事を書きたいと思ってます。主に子どもの薬について書いていこうと思います。

便秘の種類と、対応した薬の使い分け

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女性

悩む女の子のイラスト

 

高齢者

後期高齢者のイラスト(女性)

 

などを悩ます「便秘」。

 

 

 

今回は便秘の種類、対応したお薬(処方箋医薬品及びOTC医薬品)について、

 

解説していきたいと思いますよ~!

 

それでは早速ご覧ください!!🐈

 

 

 

 

便秘とは

 

便秘は、

 

「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」

 

 

と定義されています。(慢性便秘症診療ガイドライン2017)

 

つまり、「うんちがすっきり出ない」ことを便秘といいます。

 

うんち・便のキャラクター | かわいいフリー素材集 いらすとや

 

高齢者の方は特に、腸の反応が鈍くなり、便がたまっていても、便をだそうとしなかったり(団体行動などで、色々気を使ったりするとです。。)。そもそも、便を出す力が弱かったりしますので、便秘になりがちです!

 

また、男女別では、女性のほうが便秘になりやすいと言われています。

 

【平成 28年国民生活基礎調査結果】
20 ~ 60 歳:女性に便秘が多い
60 ~ 80 歳:男女とも加齢に伴って増加
80 歳 ~  :男女差なし

 

 

乳幼児では少なくとも1カ月間、小児では2カ月間、排便が遅れたり困難になったりすることを便秘といいます。便が硬くなり、便のかさも大きくなるため、排便時に痛みを伴うことがあります。

 

ときに、大きく硬い便を出そうとして肛門が裂けることがあります(裂肛)。

これは痛みを伴うものであり、便の表面やトイレットペーパーに筋状の鮮血が付着することがあります。

 

便秘の種類

 

便秘は、大きく分けると機能性便秘と器質性便秘に分類されます。

 

いや、どっちでもええやん?!(笑)

快便のイラスト

 

と思うかもしれませんが、

 

便 秘 の 種 類 で 薬 が 変 わ る

 

ので注意してくださいね!!😃

 

機能性便秘というのは大腸の働きの異常が原因で起こるものです。

 

器質性便秘は大腸の形の異常などが原因で起こる便秘のことです。

*こちらに関しては薬や生活習慣で改善するものでもありませんので、

 病院で治療をしてもらいましょう。

 

機能性便秘はさらに

 

1、弛緩性便秘、

2、痙攣性便秘、

3、直腸性便秘 そして

4、食事性便秘 の四種類に分類されます。

 

これらの便秘にはどのようなお薬が有効なのでしょうか?

 

 

 

弛緩性便秘

 

その名前の通り、腸が緩んでしまって、刺激に反応しにくくなっている状態です。

腸の筋肉の緊張しにくくなったり、蠕動運動などが低下すると、便が腸の中で動かなくなってしまいます。すると、便が腸から水分を吸収されてしまい固まり、他の便の通り道をふさいでしまうのです。

この場合は、便秘の薬を使う前にまず、「食物繊維が多いもの」を摂取して、腸を刺激してあげることが大事です🐈

 

🍀生活面で気を付けること

☑野菜、海藻、きのこ、豆類など「食物繊維が多いものを摂取するようにしましょう。

☑適度な運動をこころがけましょう。

 

便秘の薬は次のように使っていきます。

①習慣性の少ない酸化Mgなどを使う。

②効果がないときは刺激性下剤を使う。

 

 

痙攣性便秘 

 

弛緩性便秘とは逆に、神経が緊張しすぎることによって起きる便秘が痙攣性便秘です。

腸の痙攣した部分が狭くなり、これまた便の移動の妨げになるため起こります。痙攣を起こした上部は腸の圧力が高くなるため、腹が張った感じがして、不快感や痛みを感じます。

排便があっても、便の量が少なく、「うさぎのフン」の様なコロコロした便となります。その後、軟便になり、泥状便になるなど、便の形状が変わっていくのも特徴です。

ウォンバットのフンのイラスト

 

🍀生活面で気を付けること

☑規則正しいい生活をしましょう

☑朝食後の排便や運動を習慣づけましょう

☑刺激物を控えるようにしましょう

 

⚠️痙攣性便秘の場合には「刺激性下剤」は使ってはいけません

薬は緩下剤や整腸剤、漢方薬などを用います。 

 

 直腸性便秘

 

その名の通り直腸の感受性が低下したために起こる便秘です。

便が直腸のなかに進入すると、直腸の壁がのびてその刺激で便意が起こりますが、便意を我慢することを度重ねると、刺激に対する直腸の感受性が低下して、直腸内に便が入っても便意が起こらなくなってしまい、便秘となります。

 

🍀生活面で気を付けること

☑朝食後の排便、腹式呼吸を習慣づけましょう

☑食物繊維を1日20~25g摂取しましょう

☑脂肪の過剰摂取はビフィズス菌の低下につながるので控えましょう

便意を我慢しないようにしましょう(重要!!)

 

乳酸菌発酵食品をとったり、ビフィズス菌の増殖を促すビタミンB1、B2、オリゴ糖、パントテン酸、ビオチンの摂取をしましょう。

 

どうしても便を出したいときは、炭酸ガス坐薬や、浣腸を用います。

 

食事性便秘

 

腸に刺激を与える「食物繊維」の量が少ないと、腸にうまく刺激が伝わらず、便秘になることがあります。また、食事の量が「極端に少ない」場合も便秘になることがあります。例えばダイエットの時も、バランスよく、適度な量を食事するなど注意が必要ですね。

 

 

便秘の薬その1 水を含ませて膨らむ薬 (塩類下剤)

 

さて、便秘の薬ですが、まず一つ目は「酸化マグネシウム」というお薬を説明しましょう。

 

このお薬は

①便に水を含ませて柔らかくする と同時に

②便が大きくなるのでその刺激で腸を動かす はたらきがあります。

 

健康な腸のキャラクター

これは、腸の壁から水分をひっぱりだして、おりゃ~と便に水をかけてあげる作用が影響してます。ひっぱりだすといっても、これは「浸透圧」の関係で、水がじわじわ動いているにすぎませんので、作用も優しいものです。いわゆる「自然に近い排便」を促します。

 

習慣性が少ないため、長期で服用する場合にも適しているお薬です🍀

飲むときは多めの水とともに服用すると、効果的です。

 

市販の薬だとコーラックMgなどがあります。

 

副作用としては下痢などの症状がでることがあります。

 

 

便秘の薬その2 腸の壁を刺激して便をだす薬

 

腸の壁を刺激するのは「大きくなった便」や、「不溶性の食物繊維」がやってくれるんですが、その刺激でも腸が動かないときは、この薬を使います。

 

例えばセンナ、ダイオウなどがあり、腸の壁を刺激することで腸が蠕動(ぜんどう)運動を行い、便がでます。

 

この薬はある意味むりやり腸を刺激するので、作用はやや強いお薬です。

中にはお腹が痛くなる人がいます。

また、①で紹介した酸化マグネシウムと比べて、体が「慣れ」やすいため、毎日使うと効果が弱まることがあります。

頻繁に使いすぎないように注意しましょう。

 

➤市販ではコーラックハーブ🌿があります

 

 

同じ刺激性のお薬で、ピコスルファートというお薬があります。

大腸検査の前に飲んだことがある方もいるかもしれませんね。

 

液体で、用量が調節しやすく、習慣性がないなど利点があります。

幼小児や、高齢者で飲むことがあります。

 

➤市販薬ではコーラックなどがあります。

 

 

また、炭酸ガス坐薬は直腸内でCO2を発生させて、便通を促すため、腹痛を起こしにくいお薬です。これは直腸性便秘に用います。

 

➤市販だとコーラック坐薬などがあります。

 

 

 

 最後に

 

市販の薬は「同じような名前でも、実は作用が全然違うし、使い方を間違えると治るどころか悪化することもある」ので注意しましょう。

 

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便秘で悩まされる方も多いかと思います。

市販のお薬を購入する方も多いでしょう。

 

自分の便秘はどのタイプの便秘なのか、そして自分にはどの薬が合ってるか、しっかり薬剤師や登録販売者の方に確認して購入してくださいね。

 

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【参考文献+サイト】

今日の治療薬2020(P789~793)

慢性便秘症の診断と治療 味村俊樹

MSD マニュアル家庭版

4つの便秘症編|神戸の肛門科 みつみや大腸肛門クリニック