結核の集団感染が話題になっています。
昨日(14日)、北九州市、結核の集団感染があったことが発表されました。
うち80代の男性は、昨年の12月に亡くなっていましたが、その男性の家族や、利用していた高齢者施設の関係者など、接触した可能性のある方を検査した結果、6人の感染者がみられたということです。
うち3人は結核で通院中といいます。
岡山市でも結核の集団感染がみられています。
7月10日、市内の60代女性が結核を発病。接触のあった家族と職場関係者の5人が集団感染したと発表されましたが、入院や服薬の治療を受けているそうです。
岡山県内の結核の集団感染は2018年12月に県備前保健所管内で発生して以来
実際2年前にも集団感染は起きてるようです。
結核は、空気感染する
結核菌は、紫外線に弱く、死滅しますし、抵抗力があれば、追い出すことも可能な菌ですが、感染経路は空気感染です。よって、感染してる方で、排菌してる方がくしゃみなどをすると飛沫となり空気中を漂い、吸い込むことで感染することがあります。
・ちなみに感染していても排菌してない方もいます。この場合は入院。
・排菌してない方は、通院治療です
今でも、年間約17,000人の新しい患者が発生し、年間で約2,300人が命を落としている日本の最大級の感染症です(厚生労働省:平成29年結核登録者情報調査年報)。さらに世界に目をむけると、毎年実に160万人(HIV陽性者含む)も結核で亡くなっています (WHO, Global Tuberculosis Report 2018)。
新型コロナと関連してなのか、話題に上がってきていますが、実は今でも年間2000人もの人々が命を落とす最大級の感染症であることには変わりありません。
「凶暴になる結核菌」
— 日経サイエンス (@NikkeiScience) July 10, 2020
結核は過去の病気ではない。伝播しやすく,発症が速く,症状が重い新興の菌株が現代社会に適応し,世界中に広がりつつある。 【別冊日経サイエンス204ー先端医療の挑戦 再生医療,感染症,がん,創薬研究】 https://t.co/XcxE9be4Sv
・結核菌自体も進化しているそうです。
・「北京型」という菌がサンフランシスコやニューヨークにアウトブレイクしており、これは標準医療が通用しない可能性もあるようです。
結核の怖いのは結核菌菌の特性上、薬に対する耐性が出来やすいこと。多剤耐性結核菌といいます。
— なみへい (@naminatonami) July 15, 2020
貰った薬はちゃんと飲む。症状が収まっても飲む。大事です。 https://t.co/Qrxl9mU04T
・結核は薬を飲めば治る薬です。
・しかし、途中で飲むのを止めると耐性をもった結核菌がうまれます。
・他の抗生物質などもそうですが、「治ったからといって途中で服薬を中止しないこと」これは、とても大事なことです
<参考URL>
結核予防会HP