薬剤師×保育士のブログ 

薬剤師と保育士の両面を活かした内容の記事を書きたいと思ってます。主に子どもの薬について書いていこうと思います。

知っておいて欲しいビタミンB1

ビタミンの中でも不足すると、大きな病気になってしまったり、

子どもの発育に影響がでてしまう成分。

 

それがビタミンB1です。

 

ビタミンB1はお酒を沢山飲む方は不足しやすく、

その重要性が知られていなかった時代には

「脚気」という病で亡くなる方も多かったと言います。

 

今はビタミンの研究も進み、

どのような食べ物に入っているか、

どんな場合に不足するか

皆さんは情報で知ることができます。

 

それではそんなビタミンB1について、

今回は知っておくべき情報を確認しましょう🐈

 

 

ビタミンとは

ビタミンの定義は、「それ自体がエネルギーを産生しないが、体内の代謝において多くの酵素反応を補助する補酵素として働き、体内で合成できない、もしくは合成されても必要量に満たないため体外から摂取する必要がある有機化合物」です。

 

つまり、

✅体内の化学反応の補助をする成分であり、

✅食べ物等から摂取する必要があるものです。

潤滑油のような役割をすると覚えていただけると良いかと思います。

 

保育士は、「子どもの食と栄養」で学ぶことになりますよね。

大事なのは、ビタミンが欠乏した際、子どもの成長にどのような影響がでるかです。

「子どもの成長とビタミン」は密接に関わっています。

 

 

ビタミンB1とは

ビタミンB1は水溶性のビタミンです

 

水溶性ビタミンにはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、ビタミンCなど、沢山の種類があります。

ビタミンB1はチアミンとも呼ばれています。

 

ビタミンD、A、K、Eは脂溶性のビタミンで、水に溶けにくいビタミンです。

簡単な覚え方があります。
D、A、K、E「だけ(DAKE)」と覚えましょう。

 

ビタミンB1が不足により起こる病気

 

ビタミンB1が不足すると、脚気ウェルニッケ脳症、また乳酸アシドーシスになることがあります。

💡子どもでは、発育を阻害してしまうことがあります。

 

📚脚気は江戸時代には、ビタミンの研究が進んでおらず、この病気で亡くなる方も多かったと言われています。「江戸わずらい(患い,煩い)」とも呼ばれていました。むくみ、神経炎、心不全、膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)が起こらないといった症状がでる病気です。

脚気の検査のイラスト

 

📚ウェルニッケ・コルサコフ症候群(WKS)は、ビタミンB1の不足により起こる脳の障害です。眼球運動障害や、随意協調運動障害(運動失調)、そして錯乱の一部またはすべての急性発症が特徴です。急性期に死亡することもあり、生き残る方も、永続的な記憶障害へと進展してしまいます。偏食はもちろん、アルコールを多量に飲むことなどによって引き起こされやすくなるといわれています。

 

📚乳酸アシドーシスは、嘔気・嘔吐,呼吸障害,昏睡が起こり、死に至ることも多い病態です。静脈栄養管理で、ビタミンB1が不足した時に、乳酸が大量に増えてしまうためにおこる病態です。現在はビタミンB1不足が生じないように栄養管理がなされています。これは高カロリー輸液の際にも重要な副作用の一つとして薬剤師や薬学生は覚えておかないといけません。

 

📝患者さんにピルビン酸の代謝に必要なチアミンが補給されない状態で高カロリー輸液が行われると、ピルビン酸はアセチルCoAに代謝されずに増加して、乳酸が産生・蓄積し、「乳酸アシドーシス」となります。

 

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ビタミンとはいえ油断大敵!

非常に大変な病気を引き起こすことがありますし、子供では発育の阻害までしていまいます。。

 

さて、それではそもそもビタミンB1にはどのようなはたらきがあるのか、

見ていきましょう。

 

ビタミンB1のはたらき

 

ビタミンB1は糖質から、エネルギーを産生するために利用されます。

また、

✅皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きや、

✅脳神経の正常な働きにも役割を果たしています。

 

 

📝糖質は、炭水化物から食物繊維を除いたものです。

(糖質=炭水化物ー食物繊維)

糖質は体内で吸収され、活動するためのエネルギー源となる栄養素です。

 

📝食物繊維は野菜、果物、穀物、海藻、キノコ、豆類などの植物性食品に多く含まれます。便秘解消にも役立ちますし、糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えます。

 

ビタミンB1の含まれる食品

さて、ここでビタミンB1はどんな食品に含まれるか見ていきましょう。

 

ビタミンB1の多い食品は、豚肉、レバー、豆類など。

中でも特に、豚肉はビタミンB1が豊富に含まれています。

 

精白米は、ビタミンB1が豊富な胚芽を大部分とり除いていますが、精白されていない米(胚芽米、玄米)や、麦ごはんにはビタミンB1が豊富に含まれています。

 

「沢山食べた=体に良い」という論文データはありませんので、適切な量を食べるように心がけましょう。これは、どんなビタミンにも、薬にも当てはまることですね。

何事も「適度」であることが肝要です。

 

立ち飲みのイラスト(男性)

また、飲酒によって、ビタミンB1が消耗されます。

お酒の飲みすぎによってビタミンB1不足になることもありますので注意が必要です。

 

 

どれくらい摂取すればいいの?

では、どれくらいビタミンB1を摂ればいいかをみていきましょう。

 

だいたいの目安ですが、成人で1日1.4mgです。

 

ヒレカツだと143gぐらい。大豆だと1・1/5カップに相当します。

 

 カツ丼のイラスト

大豆でいいなら、私は納豆を1カップ食べますね。

 

 

過剰症の心配は特にないですが、1日10g以上摂りすぎると、

かゆみがでたり、苛立ちがでるという報告もあるそうです。

 

ただ、数100mg/日を服用させる研究で悪影響の報告がないことから、

特に耐用上限量は決まっておりません。

📝耐容上限量

この量を超えて摂取すると潜在的な健康障害のリスクが高まると考えられる量のことをいいます。

 

 

 

 

 

最後に

いかがだったでしょうか。

ビタミンB1は普段良く食べる豚肉などからも簡単に摂取することができます。

 

豚汁と玄米など素敵な組み合わせに思えてきますね。

食物繊維も豊富で、糖の吸収を遅らせることもできますし。

豚汁のイラスト

普段の食生活の見直しなどにも役立てて頂ければ幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

参考文献:

厚生労働省HP「日本人の食事摂取基準(2020年版)」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html